桃栗3年・・・柚子の大バカ20年

これは私が言った言葉ではない。今朝の朝日新聞天声人語に載っていた話である。
私は今まで柚子は好きではなかった。ウイスキーに添加するのはレモンで事足りていた。柚子の凸凹な表面、黒くて傷だか黴跡だかわからないシミ跡だらけの表皮、ケーシー高峰の顔を見ているようで、食してみる気は全くなかったのだ。
お断りしておくが、私はケーシー高峰のHな漫談は大好きなのだが、あの顔には、かぶりつきたくはないだけなのだ。
昨年の11月だったか、近くの農業団体が”柚子祭り”なるものを開催していた。その売店でおばちゃんを冷やかしてしまって、成り行きで柚子を買わざるを得なくなった。デコボコで汚らしい柚子と言う概念は今までと変わらないのたが、買ってきたからには消費しなくてはならない。と、かぶりつくと、何と甘くて旨いことか、ほどほどの酸味もある、また皮も柔らかくて旨い。ウイスキーに添加してみたら、レモンのような渋みがなくてマイルドだ。それ以来、漬物や煮物にも添加したり、柚子にはまってしまった。
宮城県でも柚子が採れるんだったら、我が庭でも育ててみよう、と、何個か柚子の種子を取り出して、冬越しに家に取り込んであるクジャクサボテンの鉢に撒いてみた。植物を種子から育てるのは私の得意とするところだし、興味のあることでもある。春先には目が出るかもしれない・・・と、忘れかけていたのだが、昨日何やら青い芽が出てきた。

双子葉植物はまず双葉が展開するのだが、双葉の部分は養分の貯蔵庫として地中に残して、いきなり本葉が展開する植物もある。柚子はこの後者のタイプのようだ。極寒の季節、室内と言っても床面すれすれは0℃に近いはずだ、ちゃんと育ってくれるだろうか。


ここまで書いて、タイトルの桃栗3年・・・柚子の大バカ20年を思い出した。
柚子は花が咲くまで20年・・、てことは、私は93歳、そんな年になるまで柚子の収穫を待っていられるかい・・・。
さてこの柚子の芽立ち、どうしたものやら・・・。