ヤマウルシ(?)にかぶれた

確か小学校の4年の時だったが、チャンバラごっこがはやった時期があった。木の枝をナイフで削って刀を作って斬り合うのだが、堅い枝では打たれた時に痛い思いをする。誰かが作った木の枝の刀は適当にしなり、打たれてもあまり痛くないのだ。これはいいと、皆でその木を探して刀にして遊んだ。
ところがその夜からである。股間が激しく痒くなってきた。ゴールデンボールとセンターポールが赤くただれてきた。痒いから掻いていると、ただれはますますひどくなった。しばらくの間はがに股でそぞろ歩きであった。私の場合は、顔にはほとんど出なかったが、友達の多くは顔も腫れ上がり、体全体が腫れあがった子もいた。
ヤマウルシの木でチャンバラごっこをやったのだ。その木の汁がついた手で、立ち小便をしたのだ。
その後50年、山歩きや、山の作業は好きだが、かぶれたことはなかった。かぶれない体質になったのだろうと思っていた。
先々週の金曜日、家の前の土手が藪化してきて見苦しいので草刈りをした。暑いので半袖のまま作業したのがまずかったようだ。作業後両腕がチクチク痛み出した。最初はススキの葉が擦れた程度に考えていたが、痛痒さが増して両腕が赤く腫れてきた。思い出せば、確かにあの場所にはヤマウルシがあったはずだ。
あれから8日、ようやく腕の腫れは引いてきたが、ただれ痕は残っている。ずいぶん長くかかった。幸いゴールデンボールまでは被害は出なかったが、これからはヤマウルシ、ツタウルシには注意しよう。