こんなもの簡単に作れるわい

と思って作り始めたサイコロの箱、簡単な物ほど、ちゃんと機能するように作るのは大変でした。
手品バーで見せていただいた手品です。6個のサイコロが一列に並べられた小さな箱です。バラバラに入れたサイコロが箱を一振りすると、全ての目が一の目に替わります。二振りすると六の目に替わります。箱を見せてもらっても特段の仕掛けはなさそうです。
サイコロに対する箱の大きさと箱の振り方の問題だけだろうと、簡単に考えて、メモしておきました。
この数日は雨がちで、湿度も高く、室内の軽作業にはもっとモテキした条件です。と言うことで製作にかかりました。
100円ショップに行って、サイコロ4個付きのトランプセット(100円)を二個、厚さ2mmのアクリル板(1枚200円)を買ってきました。本当はサイコロだけほしいのですが、トランプはおまけとかんがえましょう。
簡単な設計図面を書いて、アクリル板を帯鋸で切り出して、おもちゃのフライス盤で正確に削りだして・・・。
ところがこれがなかなか正確に削れません。0.1mmの精度で削り出さないと、小さな箱なので、綺麗に仕上がらないのです。しかし、おもちゃのフライス盤ですし、モーターの軸受けが緩んできているようで、うっかりすると削りすぎです。
3セット分の部品をまとめて削ろうとしていたのが、なぜか途中から1セット分だけを削っていて、終わってから「あれ!、なぜ部品がこんなに余っているのだろう?。」
と、またまた時間が延びてしまいました。
次は部品を接着剤でのり付けする作業ですが、ここでまた大失敗。
アクリル板には加工中に傷を付けないように塩ビの保護シートが貼られているのですが、のり付けする前に1枚の部品から剥がすのを忘れていたようで、気が付く前に2回ものり付け作業を繰り返してしまい、シミだらけの仕上がりになりました。
小さな単純なプラスチックのケースなのですが、結局丸1日かかりました。
さあ!、実演は一発で!!、と思ったのですが、サイコロは上手く回ってくれません。
ここでは言えませんが、その後工夫と細かい調整をして、さらに練習を重ねて、ようやくうまくいくようになりました。

サイコロの目はそろっていませんが、蓋をして一振りしますと

全部が1になりました。蓋をして、今度は二振りすると

全部が6の目です。また一振りすると

ばらばらになりました。
単純に見える手品ですが、最初に考えた人は偉いですね。
材料費は300円、しかし人件費は**円です。買った方が、安くて、見栄えも良くて、操作も簡単で・・・、ですね。