ブナの鉢植え

12年ぐらい前の秋でしょうか、船形山に登山に行った時ブナの種子が一面に落ちていました。食べたら美味しいと言われたので、我も食してみようと拾ってきました。酒の肴として大部分は食べられましたが、幸運な数粒の種子は庭に蒔かれました。春になるとそれらが一斉に芽を吹き、3年目には1mに達して多くは友達の所にもらわれていきました。残った一本ですが、庭では生長しすぎて、手に負えなくなるとの判断で、不幸にも狭い鉢に移されて現在に至っています。

自然界のブナは紅葉すると数日で一斉に落葉して裸になるのですが、盆栽のブナは春先新芽が出るまで枯れ葉が残ってしまいます。不健康な鉢中の環境では離層の形成が不十分なのでしょう。
このようなことは落葉樹一般に言えることかもしれません。郊外の元気の良いケヤキは一斉に落葉してしまいますが、仙台の光のページェントに使う街路樹のケヤキは1月過ぎまで葉を付けたままです。