大相撲の八百長に思う

警視庁は、事件性はないとしながら、社会的には好ましくはないとの判断からであろうか、八百長情報を監督官庁である文部科学省に報告した。八百長が好ましくないのは議論をするまでもないが、それ以前に警視庁の行動には大きな問題がある。
警視庁は捜査で知り得た情報で、当該事件に関係のない情報を外部に流したのだ。これは絶対やってはいけないことだ。
例えば私が信号無視で捕まったとする。捜査の段階で私のメールに不倫の疑いが出たとしよう。あなたの旦那はこういう悪いことをしていると私の妻に通報することも出来よう。そこまで家庭内に進入していいのか。最悪の場合には離婚騒動もありよう。実際には不倫がなかったとして、警察は責任を取ってくれるのか。
八百長事件に戻って、被疑者が拒否したら、その責任はどうなるのだろう。
八百長は日常茶飯事に行われていると私は思っているが、たまたま賭博事件に絡んだ力士だけの情報で処分が下されるとすれば、これまた不公平である。警視庁は全ての力士についての情報を調べて文部科学省に通報すべきである。当然そんなことは出来ない。しからば、偏った通報はすべきでなかった。