たまには真面目に(政治家の横暴を許すな)

 橋下市長は、人気取りのために、大変な権力乱用をしている。
バスケ部の体罰問題から、体育系の学科を廃止せよと言う論法は全く間違っている。クラブ組織と体育系の学科は全く別組織であろう。バスケ部の部員には体育系学科の学生が多いかもしれないが、運動部イコール体育系学科では無かろう。橋下市長の論法を正しく実行するとしたら、運動部には当然普通科の学生も所属しているだろうから、普通科も廃止すべきであろう。
 地方自治体では**委員会と名の付く組織は沢山存在する。中でも公安委員会や教育委員会が大きな組織だが、委員会とは、政治家が直接介入しないように、他の部局(たとえば、総務部、人事部、財政部、など)とは独立した組織{**委員会}にしているのだ。これによって、政治違反をした市長も公安委員会によって平等に逮捕起訴されるようになっているのだ。
 彼は弁護士としてその辺の事情は十分理解の上で、政治家としての人気取りだけの目的で法や条例を権力に任せてねじ曲げようとしている。これは許せない行為だ。彼の横暴ぶるはこれだけではないが長くなるので一件だけにとどめる。
 国でも同じようなことが行われようとしている。中央銀行(日本では日銀)は貨幣の信用性を失わせないように、行政からは独立した組織として出来ているのだ。日銀総裁は、政治とは別に、独立不偏に、日本の金融を安定的に管理する組織の長として選ばれるべきなのだ。その時の一介の首相の好き嫌いで選ばれては、銀行券の信用がふらついて、我々は安心して円を使うことは出来ない。
 どこかで日銀総裁は選ばなくてはならなくてはならない。それには国の最高決議機関である国会が良かろう、となって、発議するのがたまたまその時の首相になった、と私は理解しているのだが・・。
一年足らずで交代する首相に、私利私欲で、日銀総裁の人事権を振り回されては、国民だけでなく世界の金融界にとっても不幸なことだ。
「俺は首相だ!!、全ての決定権は俺にある。何もかも俺の考えどおりにしていいのだ」と、安倍首相が思っているとしたら・・・。
大変恐ろしい。

 権力者は大変大きな力を持っている。権力の恐ろしさを常に頭の中に置いて、石橋をたたく思いで熟考し慎重に行使してほしい。
 権力の乱用は許されない。