東海村の素粒子実験施設での放射能漏れ(5)

5.放射線業務従事者の教育訓練
放射線の管理区域内で業として作業(研究実験)を行うには、放射線による危険を回避するために、あらかじめ教育訓練を受けていなければなりません。しかし今回の施設(ハドロン施設)は非密封の放射性同位元素は扱わないので、簡単な講習会で済むことになります。放射性物質が空気中に飛散した時の危険性や、その時の対処法、さらには環境への影響などは勉強する必要はないのです。
と言うことで、今回の金ターゲットが蒸発して放射性物質が空気中に飛散しても、その対処法がわからなかった(?)のでしょう。
すぐに放射線取扱主任者に連絡して、その指示を仰ぐべき所を、何と排気ファンで屋外に排出してしまった・・。とんでもない愚かで身勝手な行為と言わざるを得ません。
排気ファンの隙間から外の青空が見えていた(TVニュースの映像から)ので、ファンのスイッチを入れると、室内の空気がそのまま屋外に放出されることはわかったはずです。室内の空気が入れ替わると、そのまま実験が続けられると思っていたのでしょうね。
微量でも環境中に放射能が漏れるとどうなるのか、社会の見る眼は極めて厳しいのです。ひょっとして、彼らは福島で起こった原子力発電所の事故などもご存じないのではないか?。
研究者の中には、将来のノーベル賞候補に挙がっている研究者も複数含まれているはずです。最高レベルの研究者の集団がこのような愚行を行ってはいけません。