ツルマユミって何だ

とある道の駅に立ち寄った。園芸コーナーに切り花や鉢花に交じって盆栽らしきものも飾られていた。その中に、黄色い果皮が割れて中から橙色の実が付いていた鉢があった。実はツルウメモドキの実によく似ていたが、貧弱な実で、実の大きさは半分ぐらいであった。
「店員さん、これ何て言うの」
「それですか、ツルマユミです」
初めて聞く名前であった。
反対側に回ってみると、ツルウメモドキとレッテルが張られていた。
私は、(あのおばちゃん、いい加減なことを言って、それにしてもツルウメモドキにしては実が小さいな)、とつぶやいたのです。
家に帰って調べてみました。”ツルマユミ”は私のどの図鑑にも載っていませんでした。
でも判ったのは、ツルウメモドキニシキギ科で、マユミ、マサキ、ニシキギが同じ仲間、ウメモドキはモチノキ科で、クロガネモチ、ツゲが同じ仲間でした。両者の大きな差は、ニシキギ科の木の実は果皮が開裂して中から実が顔を出しますが、モチノキ科の実は果皮が丸いだけで開裂しません。
科の違いから改めて考えてみるに、ツルウメモドキはツルマユミとかツルニシキギと言った方が理にかなっているのではないかなと思いました。
地元の人の間では、ツルウメモドキはツルマユミで通っているんですね、きっと。
地方名は地方名で、残しておきたいし、道の駅のおばちゃんには”ツルマユミ”で通していただきたいと思いました。

これは我が家の鉢たちです。手前のピンク色の実を付けた2鉢はマユミ、奥の中央の赤い実は地植えしたウメモドキです。小さくて区別がよく見えないかもしれませんね。写真が下手ですみません。